科学的にはまだ解明されていない部分が多い香害。ジェルボールや香りカプセルが石油由来の有機溶剤で作られ、その香料も同じ由来であることから、化学物質過敏症の特徴的な症状に似ていることから疑われています。そんな中で外壁塗装をどうしようという施主様からのお問い合わせが増えています。残念ながら全てをケアすることは難しいものの、化学物質過敏症の方宅を複数担当した経験値がお役に立つかと思います。
F☆☆☆☆(エフフォースター)は内装におけるホルムアルデヒド(化学物質過敏症の主因物質の一つ)の放散等級とされ、フォースターは内装施工制限が無しというお墨付きではあります。しかし、全く放散するわけではないので注意が必要。
外装では一切規制がないため、施工者が地道に材料探しの旅に出る必要がありますが、当方は既に知見があります。
具体的には作業員の安全性を担保する規則、特化則/有機則に規定され、化学物質過敏症原因とされる厚生労働省指定13物質の濃度が低い又は含まない材料を選定することが必要となります。
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、パラジクロロベンゼン、テトラデカン、フタル酸-n-ブチル、フタル酸-2-エチルヘキシル、クロルピリホス、ダイアジノン、フェノブカルブといった原因物質を含まない又は濃度が低いものを選定することが必要となります。
現在規制外のため、全く含まない材料は極めて少なく、試香などの試験を施主様と行い一歩一歩進める必要があります。
元重度化学物質過敏症の方宅を施工して一番難関であったのがベランダ防水。施工直後から施主様が体調を崩され(試香で問題無かった)対応策を検討、アメリカ直輸入の防水材で閉じることで症状が収まる事案がありました。化学物質過敏症の方の多くが科学的なゴム系の臭気に反応する傾向があり、日本国内の材を探すのに苦労する要因と、施主様により反応物質が異なるため、注意が必要になって参ります。ベランダ防水は掃き出し窓からの化学物質暴露が大きいことから、施工後に問題が出る場合があります。この問題をより解消するため、リボール式防水認定施工店登録を終えました(登録者のみが材料を購入できる)
認定施工店講習におけるツボイ塗工の施工様子。
一部漏水箇所におけるリボール式防水施工事例
重度の化学物質過敏症を発症したことがある施主様。
現在は落ち着いているものの、不安だ。
関西ペイントには外部用アレスシックという漆喰塗料があると聞いた。
関西ペイントHPからリフォームサミットページにいらっしゃり、
当方へご連絡頂きました。
外壁塗装に対する不安、過去に新築建て売り住宅にお住まいになり、
そこで重度の化学物質過敏症を発症してしまい、
化学物質放散が安定している中古住宅を購入、
内装をフル漆喰塗装とするくらい。
これは厳しい戦いになる、そう思いました。
施主様との打ち合わせで、
国内メーカーの材料をサンプル検査して、
反応のできるだけ少ない材料を選定、施工に入りました。
作業中は送風機による臭気滞留の軽減、
養生シート内への漆喰シート施工、
体調などをお伺いしながらの施工は施主様にとっても
私たち施工者にとっても大変。
そんな中でも施主様にお喜び頂きたい一心で、
誠心誠意の毎日の作業。
一番反応しなかった材料は水谷ペイントのナノコンポジットWでした。
やはり構造上有機成分が他社水性塗料の半分であるというのがかなり効いた結果。
性能はマクドナルドをはじめとした国道沿いの厳しい環境、
大型商業施設、マンションなどで多くの採用実績がある、
国内初のシリコン樹脂艶消し仕上げ外装用塗料です。
今回の知見がきっとお困りの方の一助となると信じております。
ナノコンポジットW製品化15年の実績!
産官学共同特許製品で石油系油脂を水性塗料の
半分とする環境負荷の少ない塗料。
更に従来型水性塗料では非常に難しい
JISA1321難燃一級に合格しています(動画)
汚れにくいマット調仕上げ材として、
ジョリパッド塗替えを中心に受注しております。
更に経産省による超耐候試験においてフッ素同等の耐候性を有する事が確認されました!
当方はナノコンポジットWパートナー施工店/ナノコンポジットw認定施工者登録店です。

